【徹底比較】住宅ローンのペアローンと連帯債務型の違いとは?メリット・デメリットから後悔しない選び方まで解説

共働きでマイホーム購入を検討する際、「ペアローン」と「連帯債務型」のどちらを選ぶべきか迷っていませんか?どちらも夫婦の収入を合算して借入可能額を増やせる魅力的な方法ですが、契約の仕組みやリスクは大きく異なります。この記事では、ペアローンと連帯債務型の基本的な違いから、「契約本数」「団体信用生命保険(団信)」「住宅ローン控除」など6つの重要なポイントを一覧表で徹底比較。それぞれのメリット・デメリットはもちろん、離婚や死亡といった将来起こりうるライフイベントへの備え方まで詳しく解説します。結論として、どちらが最適かは夫婦の働き方やライフプランによって変わります。この記事を最後まで読めば、ご自身の家庭に合った住宅ローンはどちらなのか、後悔しないための判断基準が明確になるでしょう。

目次

住宅ローンのペアローンと連帯債務型 まずは基本的な違いを理解しよう

共働き夫婦が住宅を購入する際、夫婦の収入を合算して借入可能額を増やす方法は一般的です。その代表的な選択肢が「ペアローン」と「連帯債務型」です。どちらも一人でローンを組むより多くの資金を借り入れできる可能性がありますが、契約形態や返済義務、税金の控除などで大きな違いがあります。まずは、それぞれの基本的な仕組みを正しく理解し、ご自身のライフプランに合った方法を選ぶための第一歩としましょう。

ペアローンとは 夫婦それぞれが契約する住宅ローン

ペアローンとは、一つの物件に対して、夫婦や親子などがそれぞれ住宅ローン契約を結ぶ方法です。 例えば5,000万円の物件を購入する場合、夫が3,000万円、妻が2,000万円のローンをそれぞれ契約する、といった形になります。契約が2本になるため、それぞれが主たる債務者となり、お互いが相手のローンの「連帯保証人」になるのが一般的です。 それぞれが独立した契約者となるため、住宅ローン控除や団体信用生命保険(団信)も個別に適用される点が大きな特徴です。

連帯債務型とは 夫婦で1つの住宅ローンを契約し共に返済義務を負う方法

連帯債務型とは、1つの住宅ローン契約を、夫婦の一方を「主債務者」、もう一方を「連帯債務者」として結び、二人で返済義務を負う方法です。 ペアローンと違って契約は1本ですが、連帯債務者は主債務者と全く同等の返済義務を負います。 つまり、金融機関は主債務者と連帯債務者のどちらに対しても、借入額の全額について返済を請求できます。 夫婦の収入を合算することで、一人で申し込むよりも借入可能額を増やせるのがメリットです。

収入合算には「連帯債務型」と「連帯保証型」がある

夫婦の収入を合算して住宅ローンを組む方法には、これまで説明した「連帯債務型」のほかに、「連帯保証型」という種類もあります。 この二つは言葉が似ているため混同されがちですが、債務に対する責任の範囲が大きく異なるため、違いをしっかり理解しておくことが重要です。

参考 連帯保証型との違い

連帯保証型は、主たる債務者は一人で、もう一方はその「連帯保証人」となる契約形態です。 連帯保証人は、主債務者の返済が滞った場合に限り、主債務者に代わって返済する義務を負います。 常に借入額全額に対して返済義務を負う連帯債務者と比べて、連帯保証人の責任は二次的なものであるという点が根本的な違いです。連帯債務型と連帯保証型の主な違いを以下の表にまとめました。

項目 連帯債務型 連帯保証型
契約の本数 1本 1本
返済義務 主債務者と連帯債務者の両方が、全額に対して返済義務を負う。 主債務者が返済義務を負う。
(連帯保証人は主債務者が返済不能の場合に返済義務を負う)
住宅ローン控除 夫婦ともに、持分割合に応じて適用対象となる。 主債務者のみが適用対象。
団体信用生命保険(団信) 原則、主債務者のみが加入。
(金融機関によっては連帯債務者も加入できるプランがある)
主債務者のみが加入。

【一覧表で比較】住宅ローン ペアローンと連帯債務型の違いを6つのポイントで解説

住宅ローンのペアローンと連帯債務型は、どちらも夫婦やパートナーの収入を合算して借入可能額を増やすことができる点は共通していますが、契約の形態や保障内容などに大きな違いがあります。どちらが自分たちに適しているかを判断するために、まずは6つの重要なポイントで両者の違いを比較し、正確に理解しましょう。

比較ポイント ペアローン 連帯債務型
1. 契約の本数 2本 1本
2. 債務者の範囲 夫婦それぞれが主債務者 一方が主債務者、もう一方が連帯債務者
3. 団体信用生命保険(団信) 夫婦それぞれが加入 原則、主債務者のみが加入
4. 住宅ローン控除 夫婦それぞれが対象 夫婦それぞれが対象(持分割合による)
5. 物件の名義 共有名義 共有名義
6. 審査の対象 夫婦それぞれの収入・信用情報 夫婦の収入を合算して審査

違い1 契約の本数と事務手数料

最も分かりやすい違いは、住宅ローンの契約本数です。ペアローンは、夫と妻がそれぞれ個別に住宅ローン契約を結ぶため、契約は2本になります。一方、連帯債務型は、1つの住宅ローン契約を夫婦が共同で結ぶため、契約は1本です。契約が2本になるペアローンは、契約ごとに印紙代や事務手数料、登記費用といった諸費用がそれぞれ発生するため、連帯債務型に比べて初期費用が高くなる傾向があります。

違い2 債務者の範囲

ペアローンでは、夫婦それぞれが独立した債務者(主債務者)となり、自身の借入分について返済義務を負います。同時にお互いのローンの連帯保証人になるのが一般的です。これに対し、連帯債務型では、契約者の一方が「主債務者」、もう一方が「連帯債務者」となります。連帯債務者は主債務者と同等の返済義務を負い、金融機関はどちらに対しても借入額の全額返済を請求できます。

違い3 団体信用生命保険(団信)の加入方法

団体信用生命保険(団信)の加入方法も重要な違いです。ペアローンでは、夫婦がそれぞれ自身のローンに対して団信に加入します。そのため、万が一どちらかに不幸があった場合、その人のローン残債は保険金で完済されます。一方、連帯債務型では、原則として主債務者しか団信に加入できません。この場合、連帯債務者に万が一のことがあっても保障はなく、主債務者の返済額は変わりません。ただし、金融機関によっては、連帯債務者も加入できる「夫婦連生団信(デュエットなど)」を取り扱っている場合があります。例えば、住宅金融支援機構の【フラット35】では、夫婦で加入できる団信プランが用意されています。

違い4 住宅ローン控除(減税)の適用

住宅ローン控除(住宅ローン減税)は、ペアローンと連帯債務型のどちらも夫婦それぞれが適用を受けられます。ただし、控除額の計算方法が異なります。ペアローンでは、夫婦それぞれが自身の年末ローン残高に応じて控除を受けます。連帯債務型では、住宅ローン全体の年末残高を、物件の持分割合に応じて按分し、それぞれの控除額を算出します。どちらのケースでも、控除を最大限に活用するためには、物件の持分登記を出資割合に応じて正しく設定することが不可欠です。

違い5 物件の名義(所有権)

物件の名義(所有権)は、ペアローン・連帯債務型ともに「共有名義」となります。登記する際の所有権の割合(持分割合)は、それぞれが負担した資金の割合に応じて設定するのが原則です。例えば、5,000万円の物件を夫3,000万円、妻2,000万円のペアローンで購入した場合、持分は夫3/5、妻2/5となります。この持分割合は、前述の住宅ローン控除の計算や、将来物件を売却する際の税金にも関わってくるため、非常に重要です。

違い6 審査の対象

住宅ローンの審査対象も異なります。ペアローンは、夫婦それぞれの年収や勤務先、信用情報などを個別に審査します。それぞれの返済能力が問われるため、二人とも安定した収入があることが前提となります。一方、連帯債務型は、主債務者と連帯債務者の収入を合算した金額を基に審査が行われます。そのため、一人分の収入では希望額に届かない場合でも、収入合算によって借入可能額を大きく増やせる可能性があります。

ペアローンのメリットとデメリット(注意点)

ペアローンは、夫婦や親子など2人がそれぞれ住宅ローンを契約し、1つの物件を購入する方法です。 借入可能額を増やせるなどのメリットがある一方、知っておくべきデメリットや注意点も存在します。ここでは、ペアローンのメリットとデメリットを詳しく解説します。

ペアローンの3つのメリット

まずは、ペアローンを利用する主なメリットを3つご紹介します。

メリット1 借入可能額を大きく増やせる

ペアローンの最大のメリットは、単独でローンを組む場合に比べて借入可能額を大幅に増やせる点です。 夫婦それぞれが自身の年収を基に審査を受け、それぞれが債務者としてローンを契約するため、世帯としての借入可能額は大きくなります。 例えば、夫の年収だけでは希望の物件価格に届かない場合でも、妻の収入と合わせることで、よりグレードの高い物件や希望エリアの住宅を購入できる可能性が広がります。

メリット2 夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられる

ペアローンでは、夫婦それぞれが住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の適用を受けられます。 住宅ローン控除は、年末時点のローン残高の一定割合が所得税や住民税から控除される制度で、大きな節税効果が期待できます。 夫婦2人分の控除枠を使えるため、世帯全体で見ると単独ローンよりも多くの税金が還付される可能性があります。 ただし、控除額はそれぞれのローン残高や持分割合、所得税額によって決まるため、必ずしも2倍になるわけではない点には注意が必要です。

メリット3 夫婦それぞれが団体信用生命保険に加入できる

団体信用生命保険(団信)に夫婦それぞれが加入できるのも大きなメリットです。 団信は、ローン契約者に万が一の事態(死亡または所定の高度障害状態)があった場合に、保険金でローン残高が完済される仕組みです。 ペアローンの場合、例えば夫が亡くなると夫名義のローンは団信によって完済されます。 その後、妻は自身のローン返済のみを続ければよいため、残された家族の返済負担を軽減できます。

ペアローンの3つのデメリットと注意点

メリットが多い一方で、ペアローンには慎重に検討すべきデメリットや注意点もあります。

デメリット1 諸費用が2本分かかる場合がある

ペアローンは住宅ローンの契約が2本になるため、事務手数料や印紙税、登記費用といった諸費用がそれぞれにかかり、総額が高くなる傾向があります。 金融機関によっては手数料が借入額に応じた「定率型」の場合もあり、一概に2倍になるとは限りませんが、単独ローンに比べて初期費用が膨らむ可能性は高いと認識しておく必要があります。

単独ローンとペアローンの諸費用比較(一例)
費用項目 単独ローン(契約1本) ペアローン(契約2本)
融資事務手数料 1契約分 2契約分かかる場合がある
印紙税 1契約分 2契約分
登記関連費用 1契約分 抵当権設定登記が2本分になる

デメリット2 互いに連帯保証人になる必要がある

ペアローンを組む際、多くの場合、夫婦がお互いのローンの連帯保証人になることを求められます。 連帯保証人は、主たる債務者と同等の返済義務を負います。つまり、もし相手が何らかの理由で返済できなくなった場合、その返済義務を自分が負うことになります。 産休・育休や転職、病気などでどちらかの収入が減少した場合、もう一方の負担が急に重くなるリスクがあることを理解しておくことが重要です。

デメリット3 離婚時の手続きが複雑になりやすい

ペアローンにおける最大の注意点が、離婚時の問題です。 ローン契約が2本あり、物件も共有名義になっているため、財産分与の手続きが非常に複雑になります。 離婚したからといって、金融機関とのローン契約や連帯保証人の義務が自動的に解消されるわけではありません。 家を売却してローンを完済するのか、どちらかが住み続けて相手のローンを引き継ぐのかなどを決める必要がありますが、いずれも簡単ではありません。特に、家の売却価格がローン残高を下回る「オーバーローン」状態の場合、売却しても借金が残ってしまうため、トラブルに発展しやすくなります。

連帯債務型のメリットとデメリット(注意点)

夫婦や親子で収入を合算して住宅ローンを組む「連帯債務型」は、借入可能額を増やせるなど魅力的な選択肢ですが、ペアローンとの違いを理解し、メリットとデメリットを正しく把握することが後悔しないための鍵となります。この章では、連帯債務型の特徴を詳しく解説します。

連帯債務型の3つのメリット

まずは、連帯債務型が持つ3つの大きなメリットから見ていきましょう。

メリット1 諸費用を1本分に抑えられる

連帯債務型は、夫婦で1つの住宅ローン契約を結ぶため、契約にかかる諸費用が1本分で済みます。 住宅ローン契約時には、融資手数料、印紙税、登記費用など様々な諸費用が発生しますが、契約が2本になるペアローンと比較して、これらの費用を抑えられる点は大きなメリットです。 初期費用を少しでも節約したいと考える方にとって、連帯債務型は有力な選択肢となるでしょう。

メリット2 夫婦ともに住宅ローン控除の対象になる

連帯債務型では、夫婦それぞれが「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」の適用を受けられます。 控除額は、年末時点でのローン残高に、それぞれの負担割合を乗じた金額を基に計算されます。 例えば、年末残高が4,000万円で、夫婦の負担割合が60%と40%の場合、それぞれ2,400万円と1,600万円を基準に控除額が算出されます。 夫婦ともに安定した収入がある場合、世帯全体での節税効果を最大化できる可能性があります。

ただし、住宅ローン控除を最大限に活用するためには、物件の所有権(持分)の割合と、住宅ローンの負担割合を一致させておくことが重要です。 この割合が異なると、贈与税の問題が発生したり、控除額が少なくなったりする可能性があるため注意が必要です。

メリット3 借入可能額を増やせる

主債務者の収入に連帯債務者の収入を合算して審査を受けるため、一人で申し込むよりも借入可能額を大幅に増やすことができます。 金融機関は年収に対する年間返済額の割合(返済負担率)を重視しますが、収入を合算することでこの返済負担率が下がり、審査に通りやすくなる効果も期待できます。 これにより、これまで手が届かなかったような、より条件の良い物件を購入できる可能性が広がります。

連帯債務型の2つのデメリットと注意点

メリットがある一方で、連帯債務型には慎重に検討すべきデメリットや注意点も存在します。特に将来のライフイベントの変化に大きく関わる部分ですので、しっかりと理解しておきましょう。

デメリット1 団体信用生命保険は主債務者しか加入できないのが基本

連帯債務型における最大の注意点は、団体信用生命保険(団信)に加入できるのが、原則として主債務者のみであることです。 もし団信に加入していない連帯債務者(例えば妻)に万が一のことがあっても、住宅ローンの返済義務は消滅せず、全額が主債務者(夫)に残ってしまいます。

このリスクに対応するため、最近では夫婦二人で加入できる「夫婦連生団信(デュエット)」を取り扱う金融機関も増えてきました。 代表的なものに住宅金融支援機構の「フラット35」があり、夫婦のどちらかに万一のことがあった場合に残りのローンが全額弁済されます。 民間の金融機関でも、三井住友銀行の「クロスサポート」のように、金利を上乗せすることで夫婦ともに保障される商品が提供されています。 連帯債務型を検討する際は、団信の取り扱いについて金融機関に必ず確認しましょう。

デメリット2 離婚後も返済義務が解消されない

夫婦関係が解消され離婚に至ったとしても、住宅ローンの連帯債務者としての返済義務は自動的にはなくなりません。 たとえその家に住まなくなったとしても、金融機関との契約が続く限り、ローンを完済するまで法的な支払い義務を負い続けます。 もし主債務者の返済が滞れば、金融機関は連帯債務者に対して残債全額の支払いを請求することができます。

このリスクを解消するためには、住宅を売却してローンを完済するか、どちらか一人の名義でローンを借り換えるといった手続きが必要です。 しかし、ローン残高が売却価格を上回る「オーバーローン」状態では売却も難しく、また単独での借り換えは改めて審査が必要となるため、必ずしも容易ではありません。 離婚時のトラブルを避けるためにも、契約前にリスクを共有しておくことが極めて重要です。

【ライフイベント別】ペアローンと連帯債務型のリスクと対処法

住宅ローンの返済は長期にわたるため、その間に離婚、退職、死別といったライフイベントが発生する可能性があります。これらの変化は返済計画に大きな影響を及ぼすため、あらかじめリスクと対処法を理解しておくことが極めて重要です。ここでは、ライフイベント別にペアローンと連帯債務型の注意点を詳しく解説します。

離婚する場合の注意点

万が一、離婚することになった場合、ペアローンと連帯債務型では手続きの複雑さやリスクが異なります。

ペアローンの場合

ペアローンは夫婦それぞれが独立したローン契約を結んでいるため、離婚時の手続きが複雑になりがちです。 住宅の所有権(持分)もそれぞれが有しており、お互いが相手のローンの連帯保証人になっているため、単純に「家を出るから返済義務がなくなる」わけではありません。

主な対処法は以下の通りです。

  • どちらか一方が住み続け、もう一方の持分とローンを引き受ける: 住み続ける側が、出ていく側の持分を買い取り、ローンを一本化(借り換え)する方法です。 これには、残る側の単独収入でローンの再審査を通過する必要があります。
  • 家を売却してローンを完済する: 家を売却し、その売却益で夫婦それぞれのローンを完済します。 売却価格がローン残高を下回る「オーバーローン」の場合は、差額を自己資金で補填する必要があります。

いずれの場合も、金融機関の合意が不可欠であり、連帯保証人の関係を解消する手続きも必要になります。

連帯債務型の場合

連帯債務型は契約が1本ですが、離婚後も夫婦双方の返済義務は原則として継続します。 主債務者だけでなく、連帯債務者も全額の返済義務を負っているため、相手が返済を滞らせた場合、もう一方に返済の請求が来ることになります。

対処法としては、金融機関に相談し、連帯債務者から外れる「債務者変更」の手続きを行う方法があります。しかし、残る一方の収入だけで返済が可能だと判断されない限り、承認を得るのは難しいのが実情です。そのため、ペアローンと同様に、単独名義での借り換えや物件の売却が現実的な選択肢となります。

片方が退職・休職した場合の返済リスク

出産や病気、転職などにより、夫婦のどちらかの収入が減少、あるいは途絶えてしまうケースも想定しておく必要があります。

ペアローン、連帯債務型のいずれにおいても、世帯収入が減少することで返済が困難になるリスクは共通しています。ペアローンの場合は、収入が減った側の返済が滞ると、連帯保証人であるもう一方に返済義務が生じます。

このような事態に陥った場合は、まず金融機関に相談し、返済計画の見直し(リスケジュール)を検討することが重要です。 一時的な返済額の減額や返済期間の延長などが可能な場合があります。また、万が一に備え、就業不能保険などに加入しておくことも有効な対策となります。

どちらかが死亡した場合の残債の扱い

夫婦のどちらかに万が一のことがあった場合、残された住宅ローンがどうなるかは、団体信用生命保険(団信)の加入状況によって大きく異なります。

契約形態 死亡した場合の団信の適用 残された配偶者の返済義務
ペアローン(それぞれ団信に加入) 亡くなった方のローン残債が団信で完済されます。 自身のローン返済は継続する必要があります。
連帯債務型(主債務者のみ団信に加入) 主債務者が亡くなった場合、ローン残債は団信で完済されます。連帯債務者が亡くなっても団信は適用されません。 主債務者が亡くなれば返済義務は消滅します。しかし、連帯債務者が亡くなっても主債務者の返済義務は変わりません。
連帯債務型・ペアローン(夫婦連生団信に加入) 夫婦のどちらか一方が亡くなった場合、ローン残債の全額が団信で完済されます。 返済義務は消滅します。

ペアローンの場合、残された配偶者は自身の返済を続けなければならないため、世帯収入が半減した中で大きな負担を強いられる可能性があります。 連帯債務型で連帯債務者が団信に加入できない場合も同様のリスクがあります。これらのリスクに備えるためには、金利が上乗せされる「夫婦連生団信(デュエット)」の利用や、別途生命保険に加入して備えるといった対策が考えられます。

後悔しないために知るべき住宅ローンの選び方 ペアローンと連帯債務型どちらが向いてる?

ペアローンと連帯債務型、それぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらか一方が絶対的に優れているというわけではありません。大切なのは、ご自身のライフプランや価値観に合った住宅ローンを選ぶことです。ここでは、どのような夫婦がそれぞれに向いているのか、具体的なケースを交えながら解説します。

ペアローンが向いている夫婦のケース

ペアローンは、夫婦それぞれが独立した住宅ローンを契約する形態です。そのため、以下のような特徴を持つ夫婦に向いています。

  • 夫婦ともに正社員などで長期的に安定した収入が見込める
  • 今後も共働きを継続する意思が強く、産休・育休後も職場復帰を予定している
  • 夫婦それぞれが団体信用生命保険(団信)に加入し、万が一の際に自身の残債を保障したい
  • 将来の金利変動リスクに備え、夫婦で異なる金利タイプ(例:夫は固定金利、妻は変動金利)を選びたい
  • それぞれの借入額や返済期間を自由に設定したい

ペアローンは、夫婦が経済的に自立し、お互いをパートナーとして尊重しながら住宅購入を進めたい場合に適した選択肢と言えるでしょう。ただし、契約が2本になるため、諸費用が2倍になる点には注意が必要です。

連帯債務型が向いている夫婦のケース

連帯債務型は、夫婦で1つの住宅ローンを契約し、共に返済義務を負う方法です。以下のような夫婦には、連帯債務型が選択肢となるでしょう。

  • 諸費用を抑えつつ、収入合算で借入可能額を増やしたい
  • 夫婦の収入に差がある
  • 将来的に、夫婦のどちらかが退職や時短勤務など働き方を変える可能性がある
  • 夫婦ともに住宅ローン控除を受けたい

契約が1本のため諸費用を抑えられるのが大きなメリットです。 また、働き方の変化にも比較的柔軟に対応しやすいですが、団信の加入方法が金融機関によって異なるため、保障内容をしっかり確認する必要があります。

【金融機関別】連帯債務型住宅ローンの取り扱い状況

ペアローンに比べて、連帯債務型の住宅ローンを取り扱っている金融機関は限られています。 希望する場合は、事前にどの金融機関で取り扱いがあるかを確認することが重要です。

フラット35の場合

連帯債務型住宅ローンの代表的な選択肢が、全期間固定金利の「フラット35」です。フラット35では、夫婦で加入できる団体信用生命保険「デュエット(夫婦連生団信)」が用意されています。 デュエットに加入すると、夫婦のどちらか一方に万が一のことがあった場合、住宅ローン残高の全額が弁済されるため、残された家族に返済負担が残りません。

民間の金融機関(三菱UFJ銀行・みずほ銀行など)の場合

一部のメガバンクやネット銀行、地方銀行でも連帯債務型の取り扱いがあります。 ただし、団信の取り扱いは金融機関によって大きく異なり、「主債務者しか加入できないケース」や「夫婦それぞれが加入できるが保障範囲が限定されるケース」など様々です。 検討する際は、金利だけでなく保障内容まで含めて比較することが不可欠です。

金融機関の種類 連帯債務型の取り扱い 主な特徴
フラット35 あり 夫婦で加入できる団信「デュエット」があり保障が手厚い。全期間固定金利で返済計画が立てやすい。
民間の金融機関 一部で取り扱いあり 三井住友銀行や楽天銀行などで取り扱いがある。 金融機関ごとに団信の加入条件や保障内容が異なるため、個別の確認が必須。

迷ったらライフプランから考えることが重要

ペアローンと連帯債務型、どちらを選ぶべきか迷ったときは、目先の借入可能額だけでなく、長期的な視点で無理のない返済計画を立てることが何よりも重要です。 住宅ローンは、多くの場合30年以上にわたる長期の契約です。その間に起こりうる様々なライフイベントを想定し、どちらのローンが自分たちの将来に合っているかを夫婦で話し合う必要があります。

具体的には、以下のような項目についてシミュレーションしてみましょう。

  • 出産や子育ての計画、教育資金
  • 転職や独立などのキャリアプラン
  • 親の介護
  • 老後資金の準備

これらのライフイベントは、家計に大きな影響を与えます。 自分たちだけで判断するのが難しい場合は、ファイナンシャル・プランナー(FP)などの専門家に相談し、客観的なアドバイスをもらうのも有効な手段です。

まとめ

本記事では、住宅ローンのペアローンと連帯債務型の違いについて、契約形態からメリット・デメリット、ライフイベント別のリスクまで詳しく解説しました。どちらも夫婦の収入を合算して借入可能額を増やせる点は共通していますが、契約の本数、団体信用生命保険(団信)や住宅ローン控除の適用方法、諸費用などに大きな違いがあります。

結論として、どちらのローンが最適かは一概には言えず、ご夫婦の収入状況や将来のライフプランによって異なります。それぞれの特徴を再確認し、ご自身に合った方法を選びましょう。

【ペアローンが向いている夫婦】
夫婦ともに安定した収入があり、それぞれが団信に加入する手厚い保障を重視し、住宅ローン控除のメリットを最大限に活用したい場合。

【連帯債務型が向いている夫婦】
契約にかかる諸費用を抑えたい場合や、夫婦の収入に差があり、一方が主債務者、もう一方が収入を補う形で借入額を増やしたい場合。

住宅ローンは長期にわたる返済です。現在の状況だけでなく、将来の働き方の変化や家族計画なども含めて総合的に判断することが、後悔しないための重要なポイントです。迷った際には、金融機関やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談し、シミュレーションを重ねながら慎重に検討を進めましょう。

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この記事を書いた人

ユダハウスのスタッフが不定期で更新しています。
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